■ぷらちな特別講義
ここ十年の中でも、Flashというのはかなり画期的なジャンルです。
ネットだけじゃなくて、テレビの電波にも乗せられるし、キャラクターグッズにもなる。携帯コンテンツなんていうニューカマーもいます。携帯配信の動画として、Flashはまさつにうってつけなんです。今、有望なFlash作家は引く手あまたで、少々、青田買いの様相を呈しているほどです。
もしも、自分が作りたいものがはっきりしているなら、Flashという選択肢が一番ですよ。ソフトをダウンロード購入すれば、今日からでも作り始めることができるし、作品をどこかに送ったりする必要さえない。ネットにアップすれば、センス次第ですぐに声がかかるはずです。あるいは、映像を作りたいけど、どうも人付き合いが上手くない、という人にとっても、Flashは強力な武器になるハズです。これまではアニメ作家になろうと思ったら、アート系を別にすれば、スタジオの社員、スタッフとして、何年も地道に修行するしかなかったわけですからね。
「自分はマンガ家になりたいから、マンガだけ書いているよ」という方もいらっしゃるかもしれない。でも、僕は今後、自分のやりたい表現によって複数のメディアを使い分ける時代がくると思っているんです。実際、丸山薫さんやラレコさんは、絵と映像(Flash)の両方を使いこなしている。だから、変な固執をしないで、見聞を広めるつもりでFlashに触れてほしいですね。
最後に。Flashにとって、それに限らず創作に重要なのは、やっぱりセンスです。センスというのは厄介なもので、勉強しようと思って勉強できるものではない。とにかく、いろんな作品を見て、いろんな経験をしてセンスを養っていってください。
- 竹熊健太郎
- フリーの編集家として、マンガとアニメーションを主としたサブカルチャーに関わる編集・執筆活動を行う。2003年より多摩美術大学非常勤講師として「漫画文化論」の教鞭を執る。2006年より桑沢デザイン研究所「キャラクターメディア研究」ゼミ講師。
ブログやFlashといったネットコンテンツにも強く関心を持ち、自身のブログ「たけくまメモ」も多くの読者を集め人気となっている。



