YoroZooオリジナルCFコンテスト・サントリー宣伝部インタビュー

加藤アカツキ「ぼくらの」ショートインタビュー

ADSLや光ファイバーといった、ブロードバンド環境が一般家庭にも普及した2006年、インターネットの世界で大きな注目を集めたのが、「YouTUBE」や「Podcast」のような、映像や音楽などのコンテンツをより楽しみやすくするサービスでした。

YoroZoo

アニメスタジオ「マッドハウス」を傘下に持ち、デジタルコンテンツ業界のトップランナーとして様々な事業を展開するインデックスグループの一角、インデックスキャスティングが運営する「YoroZoo」(http://yorozoo.com/)も、音楽配信や動画投稿とSNSサービスを組み合わせることで、映像クリエイターやミュージシャンなど、プロからインディーズまで、広くアーティスト活動を支援する、新しいタイプのウェブサイトです。

そのYoroZooで、ビールやソフトドリンクで有名なサントリーの製品をテーマにしたCM映像コンテストが開催されるにあたり、これまでもFlashアニメーションなどインターネットでのクリエイター活動の可能性をとりあげてきたぷらちなスタッフと、AMGエンタテインメントの映像プロデューサーである野口氏が、コンテストを後援する株式会社サントリー宣伝部の泉田豊さんと、牧野清克さんにお話を伺いました。

CMは何を目指すのか?

――サントリーといえば、「モルツ」や「C.C.レモン」、「BOSS」のような人気商品の数々をイメージしますが、テレビコマーシャルにも色々な工夫をされていますよね。

泉田豊さん

ビールやジュースといったものは、自動車や家電製品と違って、その魅力をスペックで伝えることができる訳ではないので、いかにお客様に「美味しそう」「飲んでみたい」と思ってもらえるかが非常に重要です。そのためには、それぞれの商品の魅力を、映像や音楽といったイメージを通じてアピールするための努力が必要になります。

――私もサントリーのビール「プレミアムモルツ」が好きで飲んでいますが、矢沢永吉さんのCMがとても印象的でした。

「プレミアムモルツ」は、世界中の優れたお酒・食品に与えられる賞「モンドセレクション」を2回受賞しているのですが、やはりCMで受賞をアピールしてから売り上げもアップしました。

――CMの世界でも、カンヌ国際広告祭のような国際的なコンテストがあります。そこでは世界中の様々なCM作品をみることができるのですが、同じビールのCMでも日本のものと海外のものでは、見せ方がまったく違うような気がします。

ビールに代表する酒類は、コーラの様なソフトドリンクよりも地域性が強く、国ごとに好みが異なります。飲み方ひとつとっても、日本ではよく冷えたビールが好まれますが、ドイツではそうではありません。ですから、自然とCMで伝えるイメージも変わってきますね。

――確かに、ジュースやビールは各国様々なものがありますね。世界中で受け入れられる商品を作ることはなかなか難しいことだと思いますが、中国でビールを頼んだ時にサントリーのビールが出てきました。最近、中国や韓国などで日本の映像コンテンツについて講義をする機会が多いのですが、よくサントリーのビールを飲んでいます。

牧野清克さん

ウィスキー「山崎」など、世界でも受け入れられているサントリーの商品がいくつかありますが、中国では発泡酒(第3のビール)のような一般向け製品が人気があるようです。そういった意味では、CMでも国際的に受け入れられるような新しいものを作っていきたいですね。

――日本のアニメやマンガは、海外でも大変人気があります。CMでもそういったものが作れるのではないかという可能性を感じます。

たとえば、日清食品のカップヌードルのCM「FREEDAM」は、大友克洋さんのキャラクターを使ったアニメ作品です。これはそのままでも海外でコンテンツとして成立すると思うんですね。実際にカップヌードルは世界中で人気のある商品ですが、日本ならではのコンテンツの魅力を通じて、サントリー商品を世界にアピールできたら理想的ですよね。

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