加藤アカツキ:ザンゾウアパートメント201号

第二十四回「iPad買いました」

今日も今日とてこんにちわ、加藤アカツキです。

皆さん乗ってますか?

僕は乗れてません。いや、梅雨が開けたと思ったらこの酷暑でして、こんな時期に自転車に乗って長距離走ったりなんかしたらさすがに命に関わりますからねぇ。まぁ自転車には乗れていない分、作品にしてカタキをとりましょう。てなわけで僕が巻末にイラストを描かせていただいている「自転車と旅vol.2」が無事発売となりました。店頭でお見かけの際は是非よろしくお願い致します。

さて、もう先々月のこととなってしまいましたが、日本でもiPadの発売が始まりましたね。みなさんは買われましたか? 僕はちゃんと発売日に64GBのWi-Fi版を買いましたよ。ちなみに今この原稿もiPadで書いています。

iPadについては発売前から、「待ちに待った夢のデバイス!」という声と、「何に使うのかよく分からない」と言った両極端の声が聞こえていた気がします。実際に自分で使っていて思いますが、確かにこれは使う人によって大きくその価値が変わるアイテムだと思います。ちなみに僕は発売前から期待していた通り、フル活用させてもらっています。iPadのおかげで生活が変わった……と言うのもあまり大げさではないかもしれません。

まず一つ嬉しかったのは一部の作業がデスクから解放されたことです。ネットをしたり、文書を書いたりといった程度のことであれば、iPadが十分PCの代わりを果たしてくれます。今ではネットサーフィンをしたりメールチェックをしたりというのは概ねソファの上でリラックスした姿勢で行っています。

他にも、自分の作品や仕事で使う書類をあらかたiPadの中に入れておけば、打ち合わせの際に即座に色々な提案をすることができます。僕も今までは外部での打ち合わせの際にはノートPCを持ち歩いていましたが、今は完全にiPadに取って代わられましたね。

他にもiPadには様々な利用方法があり、その使い道は人それぞれだと思いますが、中でも最も世間に期待されていたのがブックリーダー、つまり電子書籍を読むためのデバイスとしての利用法だと思います。以前、ScanSnapで本を電子化する方法を紹介しましたが、我が家にはすでに1000冊以上の本が電子化してあります。かつてはそれら電子化した書籍を開く為にわざわざPCの電源をつけてアクセスする必要がありましたが、今ではそれらを全てiPadで手軽に検索して読めるようになりました。

ただ、このブックリーダーとして期待されていたiPadですが、こと日本国内においては電子出版のインフラがほとんど整っておらず、いざ欲しい本があってもそれが電子書籍として発売されているというケースはほとんどありません。そのため、手持ちの本をデータ化する環境が整っていない方には、ブックリーダーとしての使い道はあまり無いようにも感じます。

表示画面はA5サイズ程度なので、文庫、書籍サイズのものを読むには十分な解像度があります。しかしA4サイズの雑誌などを読むには画面を拡大しなければ文字が読めず、少々面倒臭いですね。重量も意外と重く、30分も読んでいれば手首が痛くなると言った弱点もありますが、このあたりは技術の進歩に合わせてやがて解決されることかと思います。

いずれにせよ今後も本の電子化は進んでいくものと思いますが、どういった形でインフラが整っていくのかによって、書籍のあり方は大きく変わっていくと思います。個人的には電子化に向いている本は電子書籍で、紙で見たほうが良い本は紙で……といった具合に住み分けがうまく為されれば良いと思います。僕の場合、自分の本は紙で読んでもらいたいという気持ちが強いですから。

まぁ現状iPadを見て使い道が思い当たらないといった方も、実際これは素晴らしい道具なので、機会があれば是非一度どこかで触ってみてください。何か新しい発見があるかもしれませんよ。

それでは今回はこのあたりで。次回があったらまたお会いしましょう。

加藤さんが巻末イラストを飾る! 自転車と旅 Vol.2 をamazonで見る!!

加藤アカツキ(かとう あかつき)
加藤アカツキ
静岡県浜松市出身、東京都杉並区在住。
明治大学理工学部にて物理学を学ぶ傍ら、アミューズメントメディア総合学院キャラクターデザイン学科に入学。在学1年目よりフリーランスのイラストレーターとして活動を始める。以後、書籍カバー、キャラクターデザイン等を中心に活躍中。
残像アパートメント(http://www.k3.dion.ne.jp/~zanzo/)
前回へ
次回へ

  最近の記事

  バックナンバー

ぷらちなトップページに戻る ぷらちなへお問い合わせ